「今日からディランが新しい家族だ。」
「……えぇっ!?」
一瞬の沈黙の後に、驚愕の声が上がる。
「王宮の裏手の森にディランの住処を用意した。これからは、ここまで来ずとも会えるようになる。」
最初は半信半疑の表情を浮かべていたシェイリーンだったが…
話を聞くうちに、段々と嬉しそうな表情を浮かべ始める。
「ディランが慣れるまで暫くかかるだろうが、人の気配に敏感でないなら大丈夫だろう。」
「子供の頃から私と一緒に居たから、人には慣れていると思うわ。」
そうだろうな…
でなければ、この森に来た時も寄って来なかっただろうし。
「…けど、本当にいいの?ディランは問題ないと思うけど、王宮の皆が何て言うか…」
「あぁ、もう皆には了承を得ている。」
王宮には、シェイリーンが喜ぶ様な事は、進んでやりたい者たちばかりだ。
その者たちを説得するのは、わけなかった。
しかも“誕生日”と言えば喜んで納得した。
「ディランを新しい家族に迎えよう。」
そう言えば、ディランが甘える様にシェイリーンに擦り寄る。

