対するシェイリーンも、久しぶりに会った“友人”との再会にとても喜んでいる様子。
さっきまでの曇った表情が嘘のように晴れやかだ。
「本当に人懐っこい狼だな。」
「えぇ、小さい頃にディランと会ってから、私を母親だと思っているみたいで…」
同じ大きさ程もあろう体を抱きしめ、毛並みを梳いてやりながらシェイリーンが応える。
座り込んだシェイリーンと同じくらいの大きさのディランは、まるで抱き枕の様だ。
「僕がここへ来た時寄って来たのは、それでか。きっと君の匂いをかぎつけたんだろうな。」
「以前にもここへ?」
「あぁ、数日前に。」
数日前から、この為にスターン家の周辺の森を歩きまわり、ディランを探していた。
広大な森の中から狼一匹を探し出すのは一苦労だと覚悟していたのだが…
探し始めたその日に向こうから現れてくれたのだ。
「誕生日だからディランに会わせてくれたんですか?」
ふふっ…と嬉しそうに笑うシェイリーン。
それが見れただけでも満足だが…
「その通りだが、違う。」
そう言えば、シェイリーンは首を傾げる。
こう言えば分かるだろうか…
「新しい家族を迎えると言っただろう?」
「……?えぇ……」
伝わらなかったか。
シェイリーンの反応に内心苦笑いを浮べる。

