偽りの結婚(番外編)




キキィー……―――


幸せな雰囲気に包まれていると、馬の泣き声と金属の音が聞こえ、馬車が止まった。




「ラルフ様、着きました。」


あぁ…もう着いたのか……



「あぁ、今出る。」


外からかけられた声に、応えれば…



「今度はどこに着いたの?」


シェイリーンがクスクスと笑いながらそう言う。

良かった、だいぶ落ち着いたみたいだな…




「森だ。」

「森?」


キョトンと目を丸くするシェイリーン。

思った通りの反応に、今度はこちらがクスクスと笑う。



「何のために?」


カチャッ――――

不思議がるシェイリーンを余所に、馬車の扉を開く。

先に降り、馬車の中のシェイリーンに手を差し出す。




「僕たちの新しい家族を迎えようと思ってね。」

「え?」


益々疑問符を浮かべるシェイリーン。