もう二度とスターン家の敷居をまたがせないと言われて別れたため、とても居心地が悪い。
睨みつけるような視線に圧迫感を覚え、遂には目を伏せてしまった。
グィッ…――――
ラルフは明らかに様子がおかしくなった私を抱き寄せ…
「お久しぶりです、お継母様、お義姉様。」
不穏な空気を無視して、笑顔で挨拶をする。
そういえばラルフと二人で実家に来るのは初めての事。
それはもう清々しい程の笑顔を張り付けて…
ラルフにはお継母様とお義姉様と私のぎくしゃくした関係の事を話してはいなかったけれど…
結婚式にも出席しない家族だ。
きっともうラルフには筒抜けなのだろう。
「何の用ですの、ラルフ様。」
ラルフを前にしているというのに、珍しく声の低いミランダ。
笑顔を繕ってはいるが、明らかに動揺している。
いつもなら笑顔を絶やさずに迎えるというのに…
それ程、私が帰って来たのが嫌だったのだろう。
「用がなければ妻の実家に来てはいけませんか?」
「ッ………」
もっともらしいことを言うラルフに、ミランダは罰の悪そうな顔をして押し黙る。

