偽りの結婚(番外編)




「い、言うつもりだったのよ!」

焦って声が上ずるアリア。

余程、他人行儀な言い方が効いたらしい。



「何故、言ってくれなかったの?」

そう言えばうっ…と言葉に詰まるアリア。

そして、どういうわけかアリアの頬は段々と赤くなる。



「……えなかったの。」

「え?」

口を開いたかと思えば、小さすぎる声に聞き直す。



「なんだか、いざ私が結婚するってなったら言えなかったの!」

やけになった様なアリアは一気にまくし立てて言いきった。

その返答に一同はシーンと静まり返る。

ハァハァ…といアリアの息遣いだけが大きく響いていた。



「プッ……」

ルークの耐えきれない笑みが沈黙を崩す。



「あははははッ!」

大きく響くルークの笑い声に、つられる様に私とベルナルドさんも笑い声を上げた。



「なんだよ…恥ずかしいって…ははッ……そういうキャラじゃないだろ。」

笑いを抑えきれないといった様子で話すルーク。



すかさず―――

「煩いわよ、ルーク!」

真っ赤になって抵抗するアリアだけれど、形勢は既に逆転していた。