偽りの結婚(番外編)




けれど………

完全に形勢不利なルークが救いの視線をこちらに向けてくるのは少し困る。

舌戦ではアリアには愚か、ルークにも勝てる気がしないから。

普段、ラルフのいい様に丸めこまれている自分を思って、口をつぐむ。

私が口を出したらきっとややこしくなるわ。



ごめんなさいルーク……

心の中で謝っていれば、ルークの救世主は思わぬところから来た。



「疑われていないという事は、相手を信じているという事だ。」

そう言ったのはベルナルド。

さすがベルナルドさん…

大人の余裕を見せる言葉は誰もを納得させる力がある。

ルークもなるほど…と呟く。



「無関心ではないのだから安心だろう。なぁ…シェイリーン?」

「え、えぇ…そうね。信じる事が出来るって、とても深い愛情だと思うわ。」

ベルナルドに便乗して答える。

けれど実際のところ、ベルナルドが言った事は納得できる。

アリアは表だってルークに愛情を示さないけれど、そこには深い信頼があるからだと思う。

それはこれまでの長い付き合いの中で築き上げてきたもの。



その絆は簡単に壊れるものではないのだから…

それにアリアはルーク以外の男の人に興味がないみたいだし。