ピカッ……ドンッ―――――
二度目の雷鳴。
急がなければ………
雷の下、パニックになっているだろうシェイリーンを思い、走るスピードを速めた。
二つ目の角を曲がった所で――――
ピカッ……ドンッ―――――
三度目の雷鳴が空に鳴り響いた。
そして、目の前には……
降りしきる雨の中、両手を耳にあてたまま座り込む、愛しい者の姿。
「シェイリーンッ!」
走って来て、乱れる息を整えながら、叫ぶ。
すると、小さな方がピクッと震え…
ゆっくりと、こちらへ顔を向けるシェイリーン。
自分を捉えた瞬間、エメラルドグリーンの瞳が見開かれ、何故ここにいるのか…と言うような表情をする。
驚いたことに、その頬には涙は伝っていなかった。
しかし、それも一瞬の事で――――
次の瞬間には、眉を寄せ、目を細め…
“ラルフ…”と、声にならない掠れた声で呟く。
パニックになっているだろうと言う予想は外れていたかと思ったが…
その姿を見ただけで、限界まで耐えていただろう事が分かった。

