偽りの結婚(番外編)




シェイリーンとこの男との間に何かあったのは間違いないが…


段々と雨足の強くなる空―――

厚い雲から聞こえる、不穏な音―――

今はこいつに問いただしている暇もない。

確かめねばならない事が一つ。



「まだシェイリーンは迷路園の中にいるということか?」

苛立つ気持ちを抑える事なく顔に出し、レナードに問う。

すると、怯えの表情を含ませたレナードが、おずおずと口を開く。



「恐らく………。」


「ッ……クソッ……!」

思わずついた悪態に、ビクッと震えるレナード。






何が恐らくだッ…!

こんな奴とシェイリーンを行かせたのが間違いだった。

シェイリーンは、今日初めて、この迷路園へ入ったのだ。

そうそう一人で抜け出せる筈がない。



しかも、この雨……

寒い冬も越して、段々と温かくなってはいるが、雨となれば別だ。

冷たい雨は、体から熱を奪う。




そして、何よりも――――