偽りの結婚(番外編)




「僕は妻の家柄をかりなければ他国と繋がりを持つ事が出来ない程、無能ではないつもりだ。」

結婚して間もない時は、シェイリーンも辛そうな表情で、もっと家柄の良い者を妃に迎えても良いなどといっていたが…

冗談じゃない……!



シェイリーンへの愛が本人に伝わっていなかったこともショックだったが、妻の家柄に頼っていると思われた事もショックだった。

仮にも次期国王である身。

妻の力を借りて成り上がる王など、先が知れているというものだ。

そもそも、シェイリーン以外の者を愛する事も出来ない。





「僕はシェイリーンでなくてはならない。もう、シェイリーンなしでは生きられない…。」



改めて、再認識する事。

それは、結婚当初から変わらない…

シェイリーンが隣にいて。

いつも幸せそうに笑っていてくれればそれでいい。

他は、何も望まない……




「お前では力不足だ。」


ガーネットへとどめの一言を刺す。



「ッ………!」

すると、今度こそ黙るガーネット。

それを無言で一瞥しながら、力の抜けた手から、すり抜けるようにして迷路園へ向かった。