今シェイリーンと一緒にいるのは、ガーネットの婚約者でもない、ただの男。
相手のいる婚約者だから、黙っていたものの…
そうでないと分かった今、二人を一緒にしておくわけにはいかない。
丁度いい…
シェイリーンから無理やり引き離す理由が出来た。
「腕を離してくれないか?ガーネット。」
笑顔とは言わないまでも、穏やかな表情で口を開く。
ここは、公衆の面前。
あくまでも一国の王子としての姿勢を崩さず、紳士的に物事を運びたかった。
しかし、それは失敗に終わる。
「ッ……なんで…何であの子なの?」
あぁ……またか……
この台詞は何度も聞いた。
シェイリーンへの気持ちに気付いた時。
それまで付き合ってきた女性たちに別れを告げた時に散々聞いた台詞だった。
後腐れのない付き合いしかしない…という条件に承諾して付き合っていたにもかかわらず、永遠の別れを告げる際には、そんな台詞を吐く。
そして、そんな女たちが続けて言う台詞も決まっている…

