偽りの結婚(番外編)




待つしかないか……



そう思って、引き続き迷路園の出口を見つめていれば―――



「あの子との結婚生活は順調なの?」

横に立つガーネットが、不意に、そんな事を聞いてくる。



「あぁ。」

空が曇って来たな……などと、考えながら、ガーネットの問いに上の空で答える。



短い答えが不満だったのか、それとも、答え自体が不満だったのか…

ガーネットは、再びこちらを伺うようにして問う。



「私と別れてからも随分と、色んな令嬢と噂を流してたけど?」

それを蒸し返すか……



「……そうだな。シェイリーンと出逢うまでは酷かった。」

確かに、昔、多くの女性と浮名を流してきた。

そのうちの一人に、ガーネットもいたことも確かだ。

だが、それが何だと言うのだ?

結婚した今、それを蒸し返すガーネットの意図が読めない。



「ビックリしたわ、今まで貴方が付き合ってきたタイプとは随分違ったから。まるで幼いじゃない。」


「シェイリーンは、歳の割に大人だよ。」

迷路園の出口を見つめたまま答える。



「ッ……けど、今まであんな子供っぽい子なんて相手にもしなかったじゃない。」

若干ムキになったガーネットの声。