偽りの結婚(番外編)




「遅い。」

迷路園出口を見つめ、苛立たし気に呟く。



「女の子を連れて歩いているんだから、それくらいかかるわ。」

シェイリーンとレナードという男が迷路園に入って、早1時間。

最後の方に迷路園に入ったからと言っても、遅すぎる。



「だとしても遅すぎる。何かあったんじゃ……。」

他の挑戦者たちは、順調に出口へ来ているというのに……


「大丈夫よ、レナードがついているんだから。」

その男とシェイリーンが、二人きりだということ自体が心配だと言っているんだ。



クソッ……

やはり、アイツと一緒に行かせるべきではなかった。

シェイリーンと一緒に迷路園へ入って行ったレナードを思い浮かべて、悪態をつく。


しかし、それもこれも、自分で招いたことか…

シェイリーンが珍しく怒っていたのは、明らかに昨日の事が原因だろう。

それに加え、ガーネットが余計な事を言うものだから、シェイリーンを煽ってしまったのだ。

でなければ、シェイリーンが自分から男を誘うことはない。

あんな事を言わなければ良かった…と後悔しても遅かった。