助けを求めようと思っていても、所詮は迷路園に入っている者同士。
なんの目印もないこの迷路園で、自分の居場所を正確に伝える事もできない。
それは、生垣越しに助けを求めても同じだ。
……となると、自力でこの迷路園の出口を見つけるしかない。
決意を新たに、歩き出そうとすれば、ふとラルフとガーネットの事が頭をよぎった。
ラルフとガーネットさんはどうしているかしら……
ガーネットさんは、ラルフに近づく為に、レナードと婚約者を演じていたという。
それに気付かず、私の意地っ張りのせいで、二人きりの時間を与えてしまったというわけね…
フッ…と自嘲的な笑みが浮かぶ。
と、同時に押し込めていた不安が、一気に押し寄せる。
今まではレナードさんという婚約者がいるという事で安心していたけれど…
その関係は偽りで、しかも、ガーネットさんはラルフと寄りを戻したがっているというのだ。
ラルフのタイプの女性……
意地っ張りで、子供っぽい私よりも、大人な女性の方が良くなった?
子供の私は面倒?
こんなにも、気持ちが沈むのは、この巨大な迷路園で孤独を感じているからだ。
そう思っていても、悪い方へ考える思考は止められない。
ガーネットさんと、寄りを戻すなんてないわよね……?
不安に苛まれながら、再び迷路園を歩き出した。
段々と日が沈み始める夕刻時―――
空に陰った厚い雲は、胸のもやもやを表したかのように曇っていた。

