偽りの結婚(番外編)




「そうですか。シェイリーン様は一途なんですね。」

真剣に言っているというのに、レナードはフフッという不敵な笑みで一瞥する。



「そうです。私にはラルフだけなんです。」

これで、分かってくれただろう…




そう思って、迷路園の奥へ進もうとした時―――

パシッ――――



「なら、僕と浮気しませんか?」

「……レナードさん。私の言う事聞いてましたか?」

ニッコリと笑うレナードに、半ば呆れ気味で問う。



「聞いていましたよ。貴方がラルフ様の事がどんなに好きか。」

「ならッ…「けれど、息抜きも必要ですよ?」

そう言って、腕を引き、腰に手を回すレナード。




「どうせ向こうも、久しぶりの再会で再熱しているところですし、僕たちも楽しみましょう?」

「ッ……やめてください!」




ドンッ―――――

レナードの体を思いっきり突き飛ばす。


「くっ……ッ。」

一瞬苦しそうに眉を寄せて、声を上げたレナードに、ハッ…と我に返る。