偽りの結婚(番外編)




「ガーネットは、ラルフ様とよりを戻す為。僕は、君を手に入れるため……ですよ。」

ニヤリと笑うレナードに、ゾクッ…と言い知れぬ悪寒が走った。

やっぱり、ラルフとガーネットさんは付き合っていたんだ…

そんな事実を再確認するよりも、今は自分の身の方が危険な事を察知する。

何故、初対面のレナードから迫られているのかさえ分からないけれど…


私の手を取るレナードの力は強まり。

私に向ける視線が、変わった事に身をすくませる。




「シェイリーン様……。」

明らかに熱を含んだ言葉をよこすレナード。



「僕なら貴方を大切にしますよ?ラルフ様よりもずっと…ね。」

そう言って、グイッと手を引かれる。



「や、やめてください。」

「何故ですか?僕はラルフ様よりも貴方を愛して差し上げますよ?」

どこまでも傲慢な気持ちをぶつけてくるレナード。



けれど、もしレナードの言う事が正しかったとしよう。

ラルフが、私を利用する為に結婚して。

タイプでもない私に飽き飽きとしている。




けれど、それでも………




「利用されてても、ラルフのタイプじゃなくても、私の気持ちは変わりません。」

レナードの瞳を見据えて、そう告げる。