偽りの結婚(番外編)




断言できない自分がどうしようもなく恥ずかしい。

ラルフと結婚しているというのに……




「やっぱりね。」

ただただ無言を決め込む私に、レナードは満足げに呟く。

そして、グッと距離を縮められ、手を取られる。



「ッ………!?」

いきなり手を取られ、驚きにレナードの顔を見上げれば――――



「僕のものになりませんか?」

「え……?」

一瞬、言葉の意味が分からなかった。



「僕とお付き合いしませんか…と言っているんです。」

ニッコリと笑うレナード。



「ッ…けど、貴方にはガーネットさんが……。」

婚約者がいながら、何故こんな事を言うのか、理解できなかった。

しかし、私の混乱を余所に、レナードはサラリと衝撃的な言葉を口にする。



「あぁ…婚約というのは嘘だ。ガーネットと僕は婚約関係でもなければ、付き合ってもいない。」

「じゃぁ、なんであんな風な紹介をしたの……?」



嫌な予感がした――――