偽りの結婚(番外編)




目を通し終わったら、今度は、それを元に、それぞれに相応しい配属を決める。

年齢、在歴、成績、そして本人達の希望を元にするのだが、これがまた難しい。


そして、春からは新人が入ってくる。

なので、それらの情報をもとに、新人をまんべんなく配置し、ベテランと組ませなければならない。



はぁ……先は長そうだ……



心の中で溜息をついていると―――




コンッコンッ――――

執務室の扉が遠慮がちに叩かれる。

すると、その音を聞いたラルフがすかさず書類から顔を上げた。

いつもは、扉も見ずに「入れ。」と言うだけなのに。



ラルフがこんな反応をするということは……

「シェイリーン、入ってもいいよ。」



やっぱりか……

さっき俺にかけた声とはまるでかけ離れた声を扉に向けるラルフ。

どっから、そんな甘い声だしてんだ…と突っ込みたくなる。