偽りの結婚(番外編)




本来ならば、シェイリーンが恥ずかしがる必要はないのだが…


指摘されている本人は、どこ吹く風。

ソフィアの言葉に、全く動じていない。


「ちょっとは限度ってものを考えてください。貴方の体力にシェイリーンさんの体がついていけるわけないでしょう?」

ボンッと音が出そうなくらいに顔を赤くするシェイリーンに、憐れむ様な眼を向けるソフィア。



「それは心外だな。同意の下なんだが?」

「ぁ……ぅ…………ぁ…の……。」

なぁシェイリーン?と、囁くように問いかけるが、答えにならない答えが返ってくる。

すでに許容範囲を超えてしまったようだ。



「どう見ても、同意の下とは思えないわね。」

鋭いソフィアの視線がラルフを射抜く。


「シェイリーンさん、嫌なら嫌と言った方が良いわよ。」

ソフィアは、ラルフを見るときの視線とは全く異なる優しい眼差しをシェイリーンに向け、アドバイスする。