偽りの結婚(番外編)




王子の妃に迎えた頃からその支援は始まった。


ラルフ様に命じられるままに、月に何度か私が出向いたのだけれど……




あの継母と義姉の態度といったら、酷いものだった。

特に継母などは、支援してもらって当然とばかりに、遠慮も何もなかった。

あんな環境の中、よくシェイリーン様が真っ直ぐ育ったものだと不思議でしょうがない。

ラルフ様に、あえてその事を伝える事はなかったけれど、あんな親子に支援なんて与える必要もない…と思っていた。



けれど、何を機にかは分からないが、ラルフ様はシェイリーン様のご実家への支援を自ら行い始めた。

資金援助はもちろんの事、屋敷の外装から庭まで。

スターン家はみるみる内に、上流階級並みの暮らしが出来るようになったとか。





そう言えば、それはシェイリーン様とラルフ様がグレイク侯爵家に招待された後からだったわ。

ラルフ様はきっと、この頃からシェイリーン様を愛し始めていたのでしょうね。


じゃなきゃ、あんな親子の支援なんてしないわ。

ラルフ様が実家の支援を強めたのは、シェイリーン様の為。

きっと、社交界で落ちぶれた伯爵家の娘と呼ばれるシェイリーン様のイメージを払拭なさろうとしたのね。