今まで、数多の女性と浮名を流してきたラルフ様。
そのどれもが、一夜限りの関係か、その場限り。
少し続いた人もいたが、結局は別れてしまう…ということを繰り返していた。
どんなに綺麗な女性でも、どんなに家柄が良い女性でも、ラルフ様のお心を捉えた人などいなかった。
だから、ある日突然、シェイリーン様を妻に迎えた時はとても驚いた。
まさか、ラルフ様の結婚相手という名目の下開かれたあの舞踏会で、本当に結婚相手が見つかるとは思っていなかったから…
歳が19と聞いて驚いて。
最初は、ラルフ様を惑わす(…と言っても、惑わされるようなお人ではないのだけど)存在なのではないかと思っていた。
けれど、シェイリーン様付きの侍女になって。
シェイリーン様の純粋な心に触れて、すぐに思い違いだと感じた。
社交界でラルフ様に寄ってくる、大人の雰囲気を醸し出した妖艶な色香は持っていなかったけれど。
シェイリーン様が微笑む姿は、とても19の少女とは思えぬほど綺麗だった。
ラルフ様が惚れこんでしまうのも分かるような気もする。
そう言えば…ラルフ様の命でシェイリーン様の実家のお世話をした事もあったわね。

