偽りの結婚(番外編)




「い、いいえ、どこも悪くないわ。」

いいえと言っているものの、どこか様子がおかしいシェイリーン。



「本当に?その割には少し顔色が優れないわ。」

ソフィアもシェイリーンの様子がおかしいことに気付いたようだ。

シェイリーンは二人の訝しげな視線に、オロオロとしている。



「あっ・・これは、えっと・・・その・・・。」

何か言いたげだが、顔を赤らめて、なかなか言おうとしない。


また、何か我慢しているのか?




儚げな容姿をしていながら、意外と頑固なシェイリーン。

夫の自分にさえ、隠し事をするから油断ならない。



「やっぱり、どこか悪いんじゃ・・・。」

歯切れの悪いシェイリーンに、ソフィアが心配そうに問う。




「シェイリーン、どうなんだ?」

確かに、少し疲れているような表情をしている。

真剣な顔で、シェイリーンに迫る。