偽りの結婚(番外編)




「今日の君を目の前にして、抑えられる筈がない。」

今日のシェイリーンは、こちらを煽るような事ばかり言うから。

途中どれだけ、この衝動を抑えたか。



責任はとってもらおう……

そんな、シェイリーンにとってはいわれのない様な事を思いながら。

再び、甘美な刺激を与えてくれる唇を塞いだ。



「んっ……ぁ……ラル…フッ…。」

触れるだけの口づけの合間。

名前を呼ばれ、抵抗を示すシェイリーン。

およそ抵抗とは呼べるものではないが、今日は違った。

いつもは、名前を呼ぶだけで大人しく口づけを受けていたが…


「す……すとっぷ……ッ。」

無理やり、顔をそむけられ、唇が離れた。

そして、忙しく息をつきながら小さく呟く。



「ケーキが………。」

あぁ、そうだった。