偽りの結婚(番外編)




「誕生日プレゼントも貰った事だし。ありがたく頂くことにしようか。」

シェイリーンの腰を自分の方へ引き寄せ、ニッコリと微笑めば…



「え……?」

今更ながらに青ざめるシェイリーン。

危機感を感じたのか、胸に手を添えられ、抵抗される。

どうやら、自分の言った言葉の危うさに気付いたようだ。



だが………もう遅い。



「待っんんッ……!」

胸に添えられた手ごと抱き込み、抵抗するシェイリーンの口を塞ぐ。

薄い唇はどこまでも柔らかく。

んっ……と漏れ聞こえる声は、甘美な感覚をもたらす。

チュッとリップ音を立て、唇を離せば……



「はっ…ぁ………。」

空気を求めて、荒い呼吸をするシェイリーン。


「もう、十分待った。」

どれだけオアズケをくらっていたか。

なけなしの理性で、自制心を保っていたのだが……