「この旅行の為に一週間、貴方は仕事づめで。時間が合わなくて……。旅行の為だから仕方ないって思っていたけど……。」
自分の気持ちを伝えようと言う気持ちが強いのか、少し早口になってしまうシェイリーン。
「シェイリーン?」
落ち着かせるためにも、背中を撫でながら呼べば、少し体の力が抜ける。
そして、意を決したかのように、シェイリーンの手にキュッと力が入り、今度はゆっくりと言葉を紡ぐ。
「わたし…貴方に“無理をしないで”って言ったでしょう?」
「あぁ……。」
確か、一週間分の仕事を公務と並行して終わらせると宣言した時に、言われた言葉だった。
自分を心配してくれての言葉に、とても嬉しかったのを覚えている。
しかし、次のシェイリーンの言葉に衝撃を受けることとなる。
「あれはね……貴方の体を心配して言った言葉でもあるけど、私の為でもあったの……。」
顔は見えないが、恥ずかしそうに呟くシェイリーン。
そして、続いた言葉に息を飲んだ。
「本当は……本当は私が寂しかっただけなの。」
「ッ………!」
やはり、先程聞いた言葉は聞き間違いじゃなかった。

