偽りの結婚(番外編)




いつもなら、ここは少し申し訳なさそうにして、シェイリーンも距離をとる。

たまに、反応を示してくれる時もあるが、こんな風に抱きついて来た事は初めてだった。


まだプレゼントの事を気にしているのだろうか。

抱きついたまま何も言わないシェイリーンの背中をさすっていると……



「………たし……っ。」

「ん?」

くぐもった声が聞き取りにくかったが、優しく先を促す。

すると、ゆっくり顔を上げるシェイリーン。

先程とは違う意味合いで瞳を潤ませ、口を開く。



「わたしで良ければ……もらって下さぃ……。」

言い終えた後、かぁ…っと体中を赤く染めて瞳を潤ませるシェイリーン。

今度は確かに耳に届いた。


「それ……本気で言ってるのか?」

半ば放心状態で問えば、コクンと恥ずかしそうに頷くシェイリーンに、これは夢じゃないんだと確信した。

と共に、今まで散々愛の言葉を告げていたにもかかわらず、自分の頬も熱を持っている事を感じる。



何という破壊力……

絶対に他の男の前に曝すことなど出来ないな。