偽りの結婚(番外編)




「はい、王宮の皆が私に良くしてくださるので、妃見習いの勉強も楽しくやっています。」

シェイリーンもシェイリーンで、友人に久しぶりに会えたからか、無邪気に喜びを露わにしている。



「そうなの、良かったわね。何か困ったことがあったら私に言ってちょうだい。先輩が何でも教えてあげるわ。」

ふふっと笑いながらウィンクするソフィアは、自分と話している時とは大違い。


「ありがとうございます。」

シェイリーンも、姉が出来たようで嬉しそうだ。



「ソフィアさんもお変わりないですか?」

「私?私はちょっとあったかしら。」

シェイリーンの問いに、ソフィアがふふっと笑いながら答える。


「っ・・・!もしかして・・・。」

シェイリーンは、ソフィアが嬉しそうな理由に心当たりがあるようだ。



「多分、シェイリーンさんが思っていることは当たってるわ。」

途端、シェイリーンの顔が更にパァっと輝く。





「・・・それよりも、貴方の旦那さまからの視線が痛いわ。」

ふぅっと溜息交じりに、じとーっとこちらを見るソフィア。