偽りの結婚(番外編)




今から続きをしましょう。



けれど、この状況……

体にはラルフの腕ががっちりと回され、身動き一つできない。

寝ていると言うのに、この力の強さは何なのだろうか…



ありったけの力を込めてラルフの腕から抜け出そうとすると―――



あれ……?


意外と簡単に拘束が緩み、体が浮く。

いつもは、ビクともしないくらいの強さで抱きしめられているというのに…

一瞬驚くが、今はそんな事を気にしていてもしょうがない。


それよりもケーキだわ。

そう思って、本格的に起き上がろうとした時だった。



グイッ―――

「きゃっ……!」

起き上がろうとして突っ張っていた手を取られて引かれる。

支えを失った体は、再び目の前の広い胸へと倒れ込んだ。