偽りの結婚(番外編)





「シェイリーン……。」

寝起きの掠れた声で呟く。


そうだった……

昨日の夜、あのまま眠ってしまったのか。

はぁ…と軽く溜息をつき、頭を抱える。


昨夜はシェイリーンと共に、もっと星空を楽しむつもりだったのだが。

一週間分の疲労がもたらした睡魔に勝てず、いつの間にかうとうとしていると、シェイリーンに『今日はもう休もう』言われてしまったのだ。

こっちとしては、せっかくもぎ取った休暇を、自分の睡眠のために削る気はさらさらなく。

頬を叩いてでも二人の時間をすごしたいと思っていたのだが―――


シェイリーンがあんな行為に及ぶものだから…

小さな体で必死にしがみつかれ、聞いている方が切なくなる程の声で懇願されたら最後、抗う術もなかった。

そして、いつしかシェイリーンの柔らかい体の感覚とプラチナブロンドの髪から香るシャンプーの匂いに、一気に疲れがどっと押し寄せたのだった。

抱きしめたまま体を預ければ、当然支えきれなかったシェイリーンと共にソファーへ深く沈んだ。

そこからは記憶がおぼろげだが、確か、シェイリーンが文句を言っていたような……

途中で意識が途絶えてしまったから分からなかったが。