偽りの結婚(番外編)




「あれは、北斗七星と言うのね。」

再び、あの一際光り輝く七つの星を見上げる。


「綺麗だろう?」

「えぇ………。」

確かに、綺麗だ。

見惚れるくらいに。

けれど、今は夜空に光る星よりも気になる事がある。



「ラルフ、もう眠たいんでしょう?今日はもう休みましょう?」

疲れていて眠いだろうに、それを振り払うようにして起きたラルフに心配が募る。


「眠るのは早いんじゃないか?僕は大丈夫「大丈夫じゃないわ。」

すかさずラルフの言葉を遮る。

確かに、寝る時間帯としては早いかもしれない。


けれど……


「一週間働き詰めだったんだから、疲れている筈よ?今日も馬車じゃなくて馬を走らせてここまで来たんだから。」

眉を寄せ、ラルフを見つめれば、深いブルーの瞳が愛おしげに細まる。


「これくらいどうってことないさ。」

笑ってそう言うラルフ。