偽りの結婚(番外編)




真っ暗な部屋を照らす光が、夜空に浮かぶ小さな星々だけで、ほっと安心していると―――


大きな手が伸びてきて、抱き寄せられる。

頭をラルフの肩口に押しつけられると、ソファーの背に体重を預けた。



「喜んでもらえたようで良かったよ。」

そう言いながら、髪を梳くものだから……



「あ、あれはなんて言う星座?」

恥ずかしさから、また話を逸らしてしまった。


「あぁ…あれはオリオン座だ。」

指をさした方向を追って、ラルフが答える。

私の可愛くない返しにも、ラルフは何も言わずに応えてくれる。

もっと素直になれればいいのに…


「とっても明るいのね。」

ラルフが教えてくれた、オリオン座という星座はひときわ夜空で輝いていた。



「もう一つ、とても明るい星座があるんだが、分かるか?」

ラルフにそう言われ、食い入るように夜空を見上げる。

んー…と、広い夜空を見つめながら呟くと……



「ヒントは、七つの星で形成されている星座…とだけ言っておこう。」

ラルフは、そう言って黙ってしまった。