偽りの結婚(番外編)




「君の機嫌を取るのは本当に大変だ。」

相変わらずクスクスと笑いながら、ラルフは嬉しそうな表情をする。



「けれど、こればっかりはどうにもならないな。君が可愛すぎて、抑えられないんだ。」

「なっ……!」

ラルフの言葉に、火を噴くのではないかと言うほどに顔を真っ赤にし、言葉を失う。

なんでそんな事を真顔で言えるのかが不思議だった。


「今だって、すぐにでも押し倒したいくらいなんだが。」

ニッコリと笑ってそう言う、ラルフに危険信号が鳴り響く。

だって、笑っていても深いブルーの瞳が本気だと言っていたから。


けれど……

「ま、待って!今日は星を見せてくれるんでしょう?」

今にも唇が触れそうな距離のところでストップをかけ、すんでのところでラルフの動きが止まる。

少し不満そうな顔をするラルフ。

まるでお預けをくらった子供の様なラルフに、心の中で苦笑しながらも…


「私、とっても楽しみにしていたのに…。」

しゅんと、眉を寄せれば、それはズルイぞ…と言いながらラルフは溜息をつく。