偽りの結婚(番外編)




「けれど、大丈夫だ。確かに体は細くなったかもしれないが、このくらいならすぐに戻るさ。」

首元にかかる息がくすぐったい。



「明日は、たくさん料理を作らなきゃいけないわね。」

ふふっと微笑む。


「そうだな。君にも体力を付けてもらわないといけない事だしな。」

「私も………?」

ラルフの言葉に、抱きしめていた腕を解き、体を離す。

そして、疑問符を浮かべた表情でラルフを見つめた。


「僕が体力を奪ってしまうからね。」

悪戯っ子の様な笑みを浮かべて、そう言われれば、流石の私でも分かるわけで…

ボンッと音がしそうなくらいに顔を真っ赤に染め上げ、言葉の意味を理解した。



「もぅ……。私の体重が増えないのはラルフのせいだったんじゃない。」

ぷくーっと頬をふくらませながら、文句を言えば、クスクスと笑うラルフ。

反省するよ、なんて言っているけど、絶対に嘘だ。

その顔は、申し訳ないと思っている人の顔じゃないわ。

そう思いながら、頬を膨らませた表情を崩さずにしていると―――