シャー……――――
「はぁ………。」
熱いシャワーを浴びながら、一人呟くのはこの離宮の主人。
バスルームに入ってからしばらく浴び続けている熱いシャワーは、未だ高ぶった熱を洗い流してはくれない。
「もう少しで、手が出るところだった……。」
溜息交じりに出た言葉は、先程のシェイリーンを思い出して呟いたもの。
湯あがりでほんのり赤く染まった肌。
しっとりと濡れたプラチナブロンドの髪。
いつも滑らかで柔らかそうな体が一層おいしそうに見えたのは言うまでもない。
よく我慢したと、自分でも思う。
あんな姿を晒されて、手を出さない男などどこにいるか教えてほしいくらいだ。
その高ぶる熱を抑え、バスルームに逃げるようにして来たのは、旅行の目的のため。
この離宮で見る星空をシェイリーンにも見せたかった。
本人も楽しみにしている様子だっただけに、手は出せなかったのだ。
しかし……
バスルームに入って数分。
すでにシェイリーンの事が心配になる。
一応、見回りをした時に異常はなかったが……
そして更に数分後には、すでにバスルームにはラルフの姿はなかった。

