偽りの結婚(番外編)




すると、モニカはふわりと微笑み、口を開く。



「大丈夫ですよ。ラルフ様は、シェイリーン様にプレゼントを求めるような心の狭い人ではありません。」

「そうだそうだ。それに、アイツ自分の誕生日だと言う事も忘れていたぞ?俺が明日、何かある気がする…と言っていた時も無反応だったしな。」

モニカの言葉に、ロイドが便乗する。



しかし…本人が自分の誕生日を忘れていたとしても、夫の誕生日を知らなかったなど、妻としてどうなのだろうか…

それに、愛する人の誕生日なら、プレゼントをあげたいと思うのは当然の事。



けれど…今からじゃ確実に間に合わない。

出発まで時間がないし、出発してからはラルフとずっと一緒。

ラルフに気取られる事なく、プレゼントを用意するのは難しいだろう。


どうしよう………

いよいよ焦る思考の収拾がつかなくなった頃、寝室の扉が勢いよく開いた。



バンッ―――――

入って来たのは、今まさに思考の全てを支配していたその人。