偽りの結婚(番外編)




しかし、モニカにはロイドの笑みの理由を察しているようで…


「良かったですね、シェイリーン様。予定より早く出発できそうです。」

「……?えぇ、嬉しいわ。」

なぜ、出発が1時間早まったのか分からなかったが、そう返事をしてしまった。



「シェイリーン様が嬉しいと思っているなら、アイツが頑張ったかいもあるってもんだ。この日の為に、働きづめだったしな。」

働き詰め…という言葉に、ピクッと反応するシェイリーン。

私の見ていないところで、少しでも休んでいてくれればいいと思っていたけれど…

日中一緒にいるロイドさんから見ても“働き詰め”という言葉が出てくる程に動いていたなんて……

密かに胸を痛めていると、モニカが唐突に口を開く。



「けれど、なんでラルフ様はこの日を旅行日に決めたのかしら。」

頭の上に疑問符を浮かべながら呟き、考えている。



「これと言って理由はなさそうだったがな。…けど、何か引っかかるんだよな。」

ロイドも、んーっと呟きながら、記憶をたどっている様子。

しばし寝室には、思い出せない記憶に唸るロイドとモニカの姿があった。