偽りの結婚(番外編)




「あぁ…荷物を受け取りに来たんだ。」

ロイドもまた、早く話題を変えたかったようで、すぐさまそう言う。



「今回の旅行先は少し離れた場所だから、荷物はもう出発させておけ…とのラルフ様のお言葉でね。」

めんどくさそうにそう言うロイドは、ラルフの使いにされたようだ。

騎士団の副団長が使い走りにされるなど、この国も平和だ…と思ったのはシェイリーンだけじゃないだろう。



「それはちょうど良かったわ。今荷物がまとまったところなの。」

そう言って、モニカは荷物に視線をやる。


「これか?」

ロイドは、モニカの視線の先にある荷物を指す。



「えぇ、お願い。」

「お願いします、ロイドさん。」

「任せておけ。」

そう言って、ロイドは大きな荷物を持ち上げた。

公式の場では、お互いの立場の事もあり、ロイドはシェイリーンに敬語を使うが、こういったプライベートの場ではくだけた会話をするロイド。

それは、シェイリーンが望んだ事であり、ロイドが受け入れてくれて良かったと思っている。