偽りの結婚(番外編)




そして、約束の一週間後―――


約束通り、ラルフは全ての公務を片づけた。


二人の時間を犠牲にして……



あの日から、宣言通り、ラルフの帰りは遅くなった。

夜ベッドに入ってから眠りにつくまでに、ラルフが帰って来た試しなどなく。

朝はもちろん、シェイリーンが起きた時には、もうその姿はなかった。

不幸にも、最近の公務は二人別々の場合が多く、ラルフと顔を合わせるのは夜の食事だけ。

しかも、その食事にさえ来ない日もあった。



けれど、それも今日で終わり。

今日から二日間、二人だけで旅行。

二日間ずっと一緒にいられる…

ふふっと耐えきれない笑みが浮かぶ。



「楽しそうですね、シェイリーン様。」

クスクスという自分以外の笑い声が部屋に響く。

ハッと我に返り、横を見れば、ニコニコと笑うモニカがいた。



「そ、そうかしら。」

一人でニコニコして、笑っているなんて。

恥ずかしい……