偽りの結婚(番外編)




「お休みなさい、ラルフ。」

「あぁ、お休み。」


ラルフは笑顔でそう言って、寝室の扉を閉める。






パタン――――

再び、寝室に一人となってしまった。

いつもは、お願いしたって放してくれないのに…


「寒い……。」

静まり返る部屋で、ポツリと呟く。

いつもは、ラルフの腕に包まれて眠っていたから、寒さなんて感じなかったけれど…

季節は冬。

冷え込みも激しくなる中、キングサイズのベッドで丸くなるシェイリーン。




私も…寝なきゃ……


明日は、上流階級の集まるサロンがある。

今度は、今日の様に遅刻するわけにはいかないわ……

そう思いながらも、寝ることに集中する。





しかし、結局シェイリーンが深い眠りに就いたのは、しばらく経ってからの事であった。