偽りの結婚(番外編)




「ふっ…ぁ……ラル…フ……。」

口づけの合間に、抗議の声を上げる。

すると、ハッと目を見開き、途端に距離を取る。



「はぁ……危なかった。」

「………?」

シェイリーンの頭に疑問符が浮かぶ。

何が“危なかった”のだろうか。





「頼むから、そんなに煽らないでくれ。」

綺麗な眉が、苦しそうに歪む。

そして、耳元で囁く。



「今日も寝かせてやれなくなる……。」



甘く低い声が、体中を駆け巡り、ゾワッと電流の様なものが駆け巡る。

脳髄まで浸透する麻薬の様な声は、私から抵抗の声を奪う。

やっとのことで、ダメ…と小さい声で呟くが、言葉に反して、体はラルフの胸の中にいる事を望んでいた。


すると…頭上からクスッと笑う声。



「分かってるよ。けど、君が腕の中にいると、どうしてもね。」

困った様な笑みを浮かべ、そう言うラルフ。