偽りの結婚(番外編)




スラリと高い身体が、直立して立っている様は、本当に綺麗で。

構えた剣を持つ姿は様になっていた。



今まさに、団員と一対一で対面し、試験が始まろうと言う時だろう。


「始め。」

ロイドさんの固い声と共に、二人が動き出す。

試験と言うだけあって、まだ若い団員は緊張しており、剣を持つ手に力が入っているように見える。

対するラルフは、ただ静かに剣を構えて、団員の動きを待っていた。



先に動いたのは、団員からだった。

一気に、ラルフとの距離を詰めたかと思えば、大きな動作で剣を振り上げる。

しかし、その剣はラルフに届く事はなかった。

大きく振りあげられた剣を素早く弾き、次の瞬間には、団員の喉元に剣の切っ先がつきつけられていたから…


「っく………。」

団員が小さく声を上げる。


「60。」

「はいよ。」

ラルフが短く呟けば、ロイドさんがそれに答えて、手元のボードにペンを走らせる。
試験の点数がそのボードに書かれているのであろう。