だが軸を外したその状態で、レベル取りの要素をこなすのは無理だろう。
あのステップは本来、コリオステップでやるべき物だ。
ルール改正によって、男子FPの二つ目のステップは基礎点が一律のコリオステップとなった。
基礎点が一律のため、GOEのみで行ったステップを評価する。
技術的な要素よりも芸術性、音楽との調和を重視したステップシークエンスが評価される傾向にある。
軸を外して酒に酔った海賊を演じているこのステップは、大介の高い技術があって初めて表現できる代物だ。
客席のウケもいい。音楽とも合っている。
それをわざわざレベル判定がある一つ目のステップで行うのだ。ただでさえ難易度が高い技に、レベルを取るための規定要素を盛りこまなければならない。
このステップを考え一番目に繰りこんだ振付師は、ある意味イカれた思考の持ち主だ。
それをこなす大介も、一種の化物である。
レベル4を狙えるステップ。加点も+3が貰える素晴らしいものだ。


