氷の女王に誓約を


本日何度目かの盛大な溜息の後、100%諦めた声色でそう言い放つ。


コーチの許可も出たので、気兼ねなく朝飛の元へ。


SPとは雰囲気をガラリと変えて、黒とシルバーのクラシカルな衣装へ。


FPは持ちこしということで、衣装もロンドンで作った物を母さんが仕立て直した。


大塚さんに目配せして、朝飛の肩を軽く叩く。


すっと顔を上げると、真っ青な生気の感じられない表情が俺を見上げた。


これは相当キテるな。


ほどよい緊張感は必要だが、朝飛の場合はガチガチに固まっている。


大塚さんの言葉が耳に入らないくらい。


「ちょっと抜けだそうか?」


言葉の意味がわからないのか、小首を傾げる仕草を見せる。


大塚さんに同意を求めると、頬笑みながら頷いてくれた。