氷の女王に誓約を


基礎点11.1という、3Aの8.5よりも高いポイントを持つコンビネーション。


セカンドループはその性質上回転不足を取られやすいが、降りた瞬間エッジが氷を抉ってはいなかった。


回転が足りていないと体制を立て直そうとして、反射的にエッジをグリッと回してしまう。


そのせいでリンクの氷を抉ってしまい、足元に氷片が舞う。


彼女のエッジを凝視していたが、氷片はほとんど舞っていなかった。回転が足りている証拠だ。


減点要素がどこにもない。これはジャッジも加点を付けざるを得ないだろう。


リンクのコーナーで助走をつけて、対角に沿ってステップを刻みながら、ふわっと氷面を軽く蹴る。


ステップからの3F。静かに着氷し、ランディングの勢いを殺さずツイルズ(片足で回転しながら移動するターン)をかます。


彼女の立っている場所だけ重力が弱いのか?


そんな馬鹿げた考えが浮かぶほど、彼女のジャンプは軽やかで柔らかい。


三つのジャンプはパーフェクト。後はスピンとステップでレベルを取れるかどうかだ。