ちょっと可哀そうだったので「じゃあ私と朝ちゃんの幼馴染インタビューは?」と話題を振ったら、目をキラキラと輝かせながら私を抱きしめた。


冗談のつもりだったのに……野田さんの前では迂闊に発言をしちゃいけない。


ちなみに昨日タクちゃんから『朝飛が変なことを口走らないよう見ててくれ』とメールが来ていたけど、私の方が変なことを口走ってしまいそうです。


一抹の不安を抱えつつ、取材のお時間となりました。


連盟の人に案内される。


ラウンジの一部をインタビュー会場にセットして、そこで取材の記者さんから色々と話を聞かれるのだ。


野田さんと約束してしまったので、朝ちゃんと二人でインタビューを受ける。


朝ちゃんもこういった大掛かりなインタビューは初めてだから緊張しているし、三年間もロンドンで生活していたからか頭が英語脳になってしまい、難しい言葉はもちろん、ゆっくり喋ってもらわないと日本語が理解できない。


なので私が通訳の役目を果たす。責任重大だ。


「なに言ってるかわからなかったら、こっそり耳打ちしてね」


「うん。頼りにしてるよ美優姉」