というわけで、自分のプログラムすら満足に出来ていないのに朝飛のプログラムを作ることになったのだった。


朝飛がジュニアの時はよく振り付けを付けてやったが(振り付け代節約も兼ねて)他人のプロを作るのは本当に難しい。


その選手や音楽にあった振り付けを考えるのはもちろんだが、選手の力量を考えたエレメンツの配置や繋ぎの濃さも考えなければならない。


楽曲の理解もしていないといけないしで、神経を使う作業である。


しかも今シーズンからSPの規定要素が一つ減った。


男子は二つのステップの内一つ。女子はスパイラルが要素から外された。


今まで使用していたステップ、スパイラルの時間をどのように使うか。今シーズンの一つの課題となっている。


四回転を持っている選手は、ジャンプに時間を割り当てるだろう。


時間に余裕があれば、それだけジャンプに対する準備と心構えが出来る。四回転の成功率も上がるはずだ。


一つ一つのエレメンツの質を高めようとしたければ、スピンやステップに時間を割り当てて確実にレベルを取りに来るだろう。