starlight







「......お仕置き」

何のだよ?

と自分にツっこみつつ、

葵の耳たぶを甘噛みした。

「...っひゃ!?」

驚いて抵抗する葵をしっかりと抱き締め、

耳たぶに触れるほどのキスをした後、

舌でゆっくりと舐めた。

「せんせ...ちょっと...」

ぴくっ、と反応する葵を眺めながら、

本能のままに耳たぶを口に含む。

舌でもてあそぶ。

「っん...」

葵は小さく声を漏らした後、

恥ずかしそうに俺の胸から

脱出しようと暴れた。

「ちょ...っと、先生待って...」

余りにも可愛い声だったので、

素直に動きを止める。

犬か俺は。

「お仕置きって何の!?
 私...悪いことした??」

おっしゃる通りです、姫。

葵はよほど恥ずかしかったのか、

顔を真っ赤に染めたまま

俺の背中をぽかぽか殴った。

「先生のばかー!変態!」

可愛い反応にくすくす笑うと、

「何笑ってるの!」

と怒られた。

「ごめんごめん。
 つい、嫉妬しちゃって」

正直に打ち明ける俺に、

葵は首を傾げる。

「何で??
 私は断ったのに??」

「葵も反対の立場になれば分かるよ。」

「反対の立場...?」

きっと、誰かが俺に告白しているのを

想像しているのだろう。

少し何かを考えている表情をした後、

「やだ。」

とだけ言って俺にしがみついた。

「だろ?」

俺が笑うと、

葵は胸の中でコクコクと何度も頷く。

葵がこんなに甘えん坊だなんて、

付き合う前からは想像できないな。

『自分だけが知っている葵』

そう思うと、自然と顔がニヤついた。