斉藤って、白谷 香さんが好きなの?!



間違ってる!間違ってるよ、斉藤?




とにかく間違いだらけ!




間違いだらけの法律相談!




司法も立ち上がるっつーの。




白谷 香さんって、これまたすごく可愛い女の子だ。




知的美人で清潔感とか透明感があって、




性格も優しくて、高校でも有名な子だ。




完敗だ・・・ハルカは携帯電話を握りしめた。




客観的に、自分のことは見ることは難しい。



ハルカも時々、なぜ自分が「AKB48」に入ってないのかと思うことがある。





もし東京に住んでいたら、スカウトされるようにさえ思える。




自分には甘い目を、他人の目が一喝してくれる瞬間。




突きつけられる現実。




斉藤が好きなのは、ハルカではなく香さんなのだ。




そうだったの・・・



ハルカはため息をついて、



【あー、白谷 香さんが好きなんだ。



美人で優しいからライバル多そうだね。




 頑張って告白してみたら?




斉藤ファイト!応援しているよー】



とメールした。





すぐに返事が届いた。




【サンキュ!告ってみようかと思っている】




・・・!!!




ハルカは泣きそうになった。





「告白してみたら?」なんて、




自分で火に油を注いでおいて。




斉藤が他の女の子に告白するなんて、



嫌だし、考えたくない。




でも。斉藤には笑顔でいてほしいし、



幸せになってほしい。




「・・・うぅぅ。斉藤・・・」




涙がぽろぽろとこぼれた。