でも、これだけ足場があれば‥‥‥。 この時の僕の考えは‥‥‥‥‥大きく、間違っていたのかもしれない。 あの時、僕は進んだんだ。 一歩、一歩。 帽子に向けて。 ただ、目の前の帽子しか見えてなかった。 ただ、お母さんのプレゼントを手放したくなかった。 あの時、僕が足元を見ていたなら。 あのもろい足場に、注意を払っていたなら。 ―――ガラッ 「いやぁーっ! 邦人さまーーー!」