輝樹の家に着くと
既に机には 食事が並べられて
珍しく
輝樹のお父さんもいる。

「春菜ちゃ~ん!久しぶりだわぁ。
ほら、座って じゃんじゃん食べて」

ニコニコしている
輝樹のお母さんに言われるがまま
腰掛けると
皿に どんどん盛られていくおかずに
唖然としている私・・・

間食しないで良かったと
つくづく思ってしまった・・・




ようやく、大量の食事を食べ終え
後片付けを手伝いながら
輝樹のお母さんが

「春菜ちゃん、
何も困った事はない?
あの子と暮らすの大変でしょう?」

「いえ・・・幸せです・・」

こういう話するのは
かなり・・・

照れくさい・・・

「そう言ってもらえると
すごく安心したわ・・・
たしか、春菜ちゃんは今度
卒業だったわよね?」

「あ、はい」

やばい、この話の流れは・・・

「進学?それとも就職?
それとも・・・専業主婦?」

きたーーーーーーーーーーっっ!

専業主婦は 予想外だけど・・・

「一応、就職の方で考えようと思ってるんですが・・・
よく、分からなくて・・」

「何がしたいか分からないって事・・?」

「はい・・・
何の取り得もないので・・・」

「そうだわ・・・っ!」

何かを思い出したように
うれしそうな表情で
輝樹のお父さんの方へ
拭いていたお皿を投げ出し
走って行った・・・