「それに、あのロボットは、まだ使う段階の兵器ではなかった。相手に見せるには早かったから、温存していたというのに・・・無断での使用、変身・・・おまけに、そこまで使っておいて、敵をみすみす見逃しただと・・・?」
甲斐の額には青筋が見える。
「高血圧ですね・・・。」
実くんの挑発。
「貴様・・・!」
思いっきり、殴られた。
「!」
・・・・・・・・・・それを全員でかばう。
こいつ!いい大人が中学生を殴るのか!?
「あら?でも、彼らが出動したときの被害状況を知らないの?」
それを眺めながら、色彩隊長・・・現作戦参謀が、声を上げる。
手には紙切れが一枚。
「被害総額30万。被害者は、見事に怪我をした女の子一人だけ、しかもかすり傷だそうよ。あなたたちに、そんな芸当が出来るかしら?」
色彩隊長が自慢げに、紙切れを甲斐に見せる。
人命を最優先。
当然の判断だ。


